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カナダでちゃんとお金の話

byChelsea
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カナダ生活: GST/HST Credit 2023-04-13 04:38:00

GST/HST Creditとは

GST/HST Credit (Goods and Services Tax/Harmonized Sales Tax Credit) とは、低中所得者個人/世帯に対して支給される税額控除手当てです。
「Credit (クレジット)」と銘打たれている通り「GST/HST税 (つまり消費税) の控除」という扱いであることは間違いなのですが、この制度は、いわゆるタックスファイリング時に申告して利用できる控除という形で提供されているのではなく、「低中所得者個人/世帯には、普段の生活/買い物等において支払っているであろうGST/HSTを、還付金として返還しますよ~」という体、つまり家計支援手当てが直接現金で支給されるという形で提供されます。

受給資格

GST/HST Credit を受給するためには、支給月 (後述) のひと月前の時点とその月の開始の時点で、カナダ税制上の定義におけるカナダ居住者であることと、以下の条件のうちの一つを満たしている必要があります。
  • 19歳以上であること
  • 配偶者またはコモンパートナーがいること
  • 親であり、子供と同居していること

申請方法

GST/HST Credit の申請ためにすることは「タックスファイリングをする」ことだけです。申告する収入があるかないかに関わらず、また、リターンがあるかないかに関わらず、「タックスファイリングをする」ことで、CRA側は申請者に関する必要な情報を取得し受給資格の有無を判断し、該当月より支給を始めます。
(つまり多くの場合、特に既にカナダに数年以上住んでいてタックスファイリングもしっかりしている方の場合は、あえて申請をしていなくても、既に受給資格の精査と支給は行われています)

ある時期からあらたにカナダ居住者となったという場合は、タックスファイリングを待つことなく、下記のフォームを郵送により送ることで申請ができます。
  • 子供がいる場合: RC66 フォーム (Canada Child Benefits の申請書)
  • 子供がいない場合: RC151 フォーム (新規居住者のためのクレジットの申請書)

支給

支給額

GST/HST Credit の支給額は、前年の世帯所得額と子供の有無等を元に計算されます。
(低中所得者個人/世帯を対象とした制度であるため、設定所得額を上回る所得がある場合には、当然支給額は$0となります)

例えば現在のサイクル分 (2021年の所得額を元に計算され、2022年7月から2023年6月までの年サイクルで支給されている分) では:
所得が...
  • 単身の場合: $49,166 以下
  • 単身で子供が1人の場合: $55,286 以下
  • 単身で子供が2人の場合: $58,506 以下
  • ...
  • カップルで子供がいない場合: $52,066以下
  • カップルで子供が1人の場合: $55,286以下
  • カップルで子供が2人の場合: $58,506以下
  • ...
といった具合に上限額が定義され、実際の所得額に応じて...
  • 個人の場合の最大支給額: $467/年
  • カップルの場合の最大支給額: $612/年
  • 19才未満の子供一人につき: $161/年
として、実際の支給額が決まります。

繰り返しますが、自分の対象のカテゴリーで設定されている設定額より多い所得がある場合 (つまり「低所得者層」のカテゴリーに当てはまらないと判断された場合) は、GST/HST Credit の支給はなくなります ($0)。

支給日

GST/HST Credit の支給は、毎年7月5日、10月5日、(翌年) 1月5日、(翌年) 4月5日の年4回です。前年分のタックスファイリングを2月~4月に終え、申告された所得額を元に計算された支給額が、7月から翌年4月までの4回に分けられて支給されます。

支給方法

CRA の MyAccount を通じて direct deposit の口座をすでに指定している場合は直接振り込みで、そうでない場合はチェック(小切手)の郵送という形で支給されます。

まとめ

例えばある程度の収入がある状態でカナダへ移住し、タックスファイリングも毎年しっかり行っているといった場合は、(収入が高い為) 受給額が $0 となっているので、そもそもこの制度を知らないという方もいることでしょう。
逆に、例えば学生のステータスでカナダへ移住し、収入が無いためにタックスファイリングはしていなかった..といった場合は、受給資格があるにも関わらず制度を知らないがために手当てを受け取っていない..なんて事もあるかもしれません。
決して大きな額ではないかもしれませんが、制度をしっかりと理解し、資格のある場合はしっかりと受け取るようにしましょう。




Tax-Free First Home Savings Account 2022-04-12 09:23:00

Tax-Free First Home Savings Accountとは

Tax-Free First Home Savings Account (TFFHSA または FHSA) とは、「初めての住居購入に向けての頭金を貯めることを支援する」という名目で、カナダ政府が2023年より実施予定の、課税の免除を柱とした貯蓄支援制度です。
18歳以上でカナダ在住であり、住居購入を経験していない (詳細は後述) の全ての人に口座開設の資格があり、一年間につき最大$8,000、生涯合計$40,000の拠出が可能です。
また、拠出はそのまま該当年のタックスファイリングの際に所得からの控除として利用することができ、さらに運用利益に対しての課税が免除され、さらに「初めての住居購入のために利用する」限りにおいては、完全に非課税で引き出すことが出来ます。
したがって、RRSPとTFSAのそれぞれの利点を両方同時に持った、とても強力な非課税アカウントと言えるでしょう。
注意:
2022年の連邦予算案の一部として発表されたこの制度の実施は、2023年からです。2022年の現時点では、各種金融機関等ではまだこのアカウント/口座を開くことはできませんし、拠出を行うこともできません。2023年になり、各種金融機関がこのアカウント/口座開設に関する案内等を始めてから、問い合わせを行うようにしましょう。
* FHSAの様な非課税アカウント(Registered Account)の基本と、RRSP/TFSAと比較した際の利点等を理解するためには、そもそもTFSAとRRSPに関する理解は必須と言えます。TFSARRSPの詳細に関しては、それぞれの解説ページを参照してください。

アカウント開設資格

アカウントを開設するための資格は3つ。
  • 18歳以上であること
  • カナダ在住であること
  • アカウントを開設しようとするその年、または現時点から遡った4年の間、自らが購入した住居に住んでいたことがないこと。
    (つまり厳密には、過去に住居を購入したことがあっても、それが4年より前であり、さらに4年より前の時点からすでのそこには居住していないのであれば、アカウントを新規に開設することは可能であるということになります)

拠出

一年間につき最大$8,000、生涯合計$40,000の拠出が可能です。
TFSAとは違い、ある年において$8,000に満たない拠出しかしなかった場合でも、未使用の分が翌年に繰り越されるようなことはありません。一年間の最大拠出額は、どの年においても固定の$8,000です。そして生涯の拠出額合計が$40,000に至った時点で、それ以上の拠出はできなくなります (=それ以上の拠出をすれば、ペナルティが発生することとなる)。
つまり、最速で5年間 ($8,000 x 5年 = $40,000) で生涯拠出限度額に到達することができ、あるいはもっとゆっくりであれば、例えば10年間かけて ($4,000 x 10年 = $40,000) でゆっくりと拠出をするということもできます。
また、TFSAと同様に、複数の金融機関においてFHSAアカウントを開設することができますが、年間及び生涯の拠出限度額は当然そのままです。TFSAと同様、自分自身で拠出額の記録等を管理する必要があります。

拠出をした分の額は、その年のタックスファイリングにおいて、「控除」として利用できます。つまり、RRSPへの拠出と同様に、その年の課税対象所得額そのものを減らすために、総所得額から引き算 (deduct) することのできる項目として利用できるということになります。
重要:
RRSPに既に入っている資金からFHSAへ資金を移動 (transfer) させるすることで、FHSAへの拠出とすることも可能です。
この場合、RRSPからの移動は「引き出し」とはみなされないため、非課税で行うことができます。
  • ただしこの場合でも、FHSAの拠出限度額はそのまま適用されます。RRSPからの移動であれ、通常の拠出であれ、年間$8,000、生涯$40,000の限度額ルールはそのままです。
  • また、この引き出しによってRRSP側の年間拠出額が影響をうけることはありません。引き出しを行ったことによって、翌年のRRSPの年間拠出限度額が増えるようなことはありません。

運用

TFSAやRRSP/RESP等と同じく、拠出先によって様々な投資商品を通して運用をすることができます。そして、運用によって得た利益は完全に非課税です。「FHSAという箱」の中で運用をしている限り、利子利益やキャピタルゲインをタックスファイリングの際に所得として申告する必要は一切ありません (そもそもT5フォーム等も発行されません)。

引き出し

考え方として、TFSAと違い、頻繁な「引き出し」という概念は意識するべきでないとも言えます。「FHSAからの引き出し」とは、まさに「住居購入」の時が来た時に行う一括引き出し。それがこの制度の目的として想定されているメインの「引き出し」のシナリオとなります。「住居購入」の機会が訪れた際に、その目的 (主に頭金) に利用される限りにおいて、運用益分も含めFHSAから非課税で引き出しを行うことができます。

様々な理由により「住居購入」の機会が訪れない/訪れなかった場合に際しては、以下のような「逃げ道」的ルールが用意されています。
  • 71歳に至るまでの間で、いつでも自由にFHSAからRRSP (またはRRIF) に資金を移動させることが可能。また、この移動は非課税で行うことができ、さらにRRSPの拠出限度額に影響も与えない。
    (この場合は、結果的にその分を将来RRSPから引き出す際には所得となり課税対象となるため、FHSAの利点を失うという意味で、ペナルティ的要素となる)

  • FHSAアカウント開設から15年たった時点で、FHSA内の資金を使用する機会がなかった場合、アカウントは強制的に閉鎖される。その際は、上記のようにRRSP (またはRRIF) に資金を移動させるか、単純に課税対象の収入としてその時点で引き出す必要がある。



Tax-Free First Home Savings Accountを始めるべきか

これまで、住居購入の頭金を貯蓄するために利用できるRegistered Account (つまり、目的を指定されずに利用できる非課税貯蓄口座) はTFSAしかなかったわけですが、FHSAの登場により、住居購入資金貯蓄に特化したRegistered Account枠ができたわけです。将来カナダで住居購入を考えている方は、間違いなく利用すべき制度であると言えるでしょう。
例えば最初の5年間で毎年最大の$8,000を拠出し続け、その後投資利率5%を実践できたとするならば、15年後の残高は$75,600程。パートナーとの合計であれば$151,200。もう少し頑張って7.3%が実現できれば、1人$100,500、二人で$201,000程。それだけの資金を生み出す可能性のあるアカウントを、TFSAとは別の枠として持つことが出来るということです。

また、そこまで先の未来はまだ見据えて無く、「家を買わないかもしれない...」という懸念がある方も多いことでしょう。ただ、上記の2点の「逃げ道」的ルールは、結果的に家を買わなかったとしても (あるいはもっと極端に「そもそも家を買うつもりはない...」のだとしても)、結果的に少なくとも損をすることは無いようにデザインされたルールと言えます。

これらの点を鑑みても、少なくとも10年以上の単位で今後もカナダに住み続ける予定であるのであれば、Tax-Free First Home Savings Accountは、ぜひとも利用すべき制度であると言えるでしょう。



カナダ生活: Wiseのすすめ 2021-10-15 05:59:00

カナダでの生活において、様々な理由から、日本の銀行口座からカナダの銀行口座へ送金をしたい、あるいはカナダの銀行口座から日本の銀行口座への送金をしたいという機会は多くあると思います。
少し前まではその方法も限られたもので、既存の金融機関を通して、高い送金手数料や実質相場よりも随分と割高の為替レートと付き合わなくてはいけないのは当たり前のことでした。ただ近年は、多くのオンラインサービスが次々と誕生し、国際送金サービスの状況は大きく変わっています。その中でも、管理人自身も頻繁に利用し、強くお勧めできるサービスの一つが「Wise (ワイズ)」です。


Wiseとは

2011年英ロンドンにて創業。翌年に最初のサービスを始めて以来、「安さ (送金手数料と為替レート)」と「速さ」を売りに利用者を増やし、2016年には日本での認可を受け日本円/日本の銀行口座との国際送金のサービスも開始。2021年2月には名前を「TransferWise (トランスファー・ワイズ)」から「Wise (ワイズ)」へと改め、さらにサービスを拡大しています。

「Wise」の最大の特徴は、いわゆる「ピア・ツー・ピア (P2P)」でのマッチングによって換金/送金サービスを実現しているという点。これは簡単に言ってしまうと、例えば (銀行振込の方法によって) 日本からカナダに送金をする場合、Wiseの内部的には...
  1. (利用者が) 送金したい額を、日本の銀行口座からWiseの日本支社の口座に振込
  2. (Wiseが) 受取確認
  3. Wiseのカナダ支社が (利用者の) カナダの銀行口座に相当額を送金
...という手順が行われているということ。これにより、「実質的には内部では為替取引は行われていない」ということになり、したがって、サービスとして格安の手数料と良い為替レート、さらにほぼ即日での送金が実現できるという仕組みになっています。

送金手数料は、日本円からカナダドルだと「送金額の0.61% + 固定額¥59」、カナダドルから日本円だと「送金額の0.6% + 固定額$4.10」(ともに2021年10月時点)。為替レートに関しては、ほぼリアルタイム値 (=ミッドマーケットレート)。これらは、同業各種サービスの中でも (特に為替レートに関しては) ほぼ敵無しのトップレベルのお得さとなっています。

アカウント作成

Wiseにて単純な「海外送金」サービスを利用するにあたっては、送金元の口座の所有者として、その口座がある金融機関がある国の住所情報とともに、アカウントを作成する必要があります。
つまり、
  • 「現在カナダに暮らしていて、カナダに住所があり、カナダの銀行に口座があり、そこから日本の銀行口座に送金したい」というニーズであれば、単純にそのカナダの銀行口座を所有するカナダ在住者として、アカウントを作ります。
  • 逆に、「日本からカナダに送金をしたい」というのが主なニーズなのであれば、日本の金融機関の口座の所有者として、日本の住所情報とともに、アカウントを作ります。
    (したがって、「現在カナダに暮らしているが、日本に住所があり、自分名義の銀行口座があり、自らオンライバンキングなどによって操作も可能」ということであれば問題はないのですが、そのような環境にない場合は、例えば日本在住の親族にアカウントを持ってもらうなどの方法が得策である場合もあります)
アカウント作成の細かな手順及び住所確認/承認の方法等は頻繁に変更/更新されている為、本項ではいわゆるチュートリアル的な解説は省きます。ただちなみに「カナダ在住でありながら、日本の住所と口座情報とともにアカウントを作る...」場合でも、住所確認/承認の手順において、マイナンバーが無くても (パスポート等の情報のみで) 問題なく正式にアカウントは作れる、という点は特筆しておきます。

送金方法/手順

日本からカナダへの送金に際しては、銀行振込またはデビットカードによる方法、カナダから日本への送金に際しては、Direct DebitOnline Bill Paymentデビット/クレジットカードBank Transferによる方法が利用可能です。

どの方法を選択するとしても、根本的な手順は...:
  1. アカウントにログインし、「送金する/Send Money」のページへ
  2. 送金金額と通貨を指定し、手数料等をすべて確認
  3. 送金先口座を指定/選択、及び送金目的情報を提供した後「送信する/Submit」
  4. Wiseのローカル支社の口座情報を取得
  5. 送金元口座から、指定のWiseのローカル支社の口座へ入金
  6. 再びWiseのページ上にて、送金が完了した旨を報告
  7. 送金先口座への入金を確認
となります。

前述の通り、いわゆる「ピア・ツー・ピア (P2P)」によって換金/送金サービスが完了するという仕組みですので、Wiseのページ上で自動で全てが完結するのではなく、上記5番目の手順 (「自ら手動で送金先口座からWiseの口座へ入金をする」という手順) がどうしても必要になります。また同じ理由から、上記5番目の手順においては、Wiseとは別に、銀行による振込手数料等が個別に発生するという点も留意しておく必要があります。
ただ、手順は一見面倒なようにも感じますが、仕組みを理解した上で慣れてしまえば、特に気になるようなものではありません。また、銀行による振込手数料等に関しても、これはあくまで国内での手続き扱い (例えば、日本から銀行振込による送金で指定されるWiseの日本支社の口座は、三菱UFJ銀行の口座です) となるので、国際送金手数料等とは比べ物にならないほど微々たるものです。
6番目の手順を完了した後、Wise側は (Wiseの口座への) 入金を即時に確認します。(例えば銀行振込の方法であれば) これは早ければ数分、遅くても数時間という速さです。ただ、その後7番目の手順が完了するまでには、単純に時差等をふまえた銀行営業時間の関係もあり、(翌朝までの) 半日程度かかることもあります。

個人としてのアカウントで個人で行う換金/送金に関しては、一度につきそれぞれ日本円 1,000,000円まで、カナダドル $10,000 までという制限があります (送金方法によっては更に低い制限額)。ただしこれは、厳密にはWiseによる制限ではありません。他ページでも触れているように、これは単純に各国の税関が設定する申告必須額をもとにした制限です。
(こういった仕様からも垣間見れるように、現在25近くの国/通貨間の送金サービスを提供しているWiseは、それら全ての国/通貨におけるそれぞれの細かな法律にしっかりと準じたサービスを提供することを重視し、それらに基づいたアカウント承認手続き、送金方法選択、送金額制限等を行っていて、この点はとても好感と信頼感を持つことができます)



Wiseでは、サービスの拡大にともなって、いわゆる単発の換金/送金のサービス以外にも、複数通貨の資金を保持できる「口座」(のようなもの) を開けられるサービスや、Wiseブランドのデビットカード、資金を貯めておける「貯金箱/Jar」といった機能を次々と追加しています。が、よほど自身の多国間の換金/送金に関する環境のニーズに合致していないかぎり、正直これらの他商品へと手を伸ばす必要はそれほど無いと考えます。
それでも、単純な海外送金サービス/日本-カナダ間の送金サービスにおいては、最安最速のツールの一つであるという状況は、しばらくは続くことでしょう。

早速使ってみよう!という方は、ぜひ紹介リンクからどうぞ。



カナダ生活: MLMのはなし 2021-04-29 06:01:00

MLMとは

「MLM (multi-level marketing / マルチレベル マーケティング)」、または「Network Marketing (ネットワーク マーケティング)」 という言葉を聞いたことがある方は多くいることでしょう。あるいは既に自ら関わっているという方もいるかもしれません。
日本語では「連鎖販売取引」または俗に「マルチ商法」と呼ばれ、「商品を購入して販売ネットワークに参加した会員が、さらに他者を勧誘し商品の購入を促し、ネットワークに加入させ、新たに会員となった人がさらに新しい会員を加入させ組織を拡大していく..」という方法によって販売/販路を拡大させるという「商法/マーケティング手法」です。
日本においては1970年代からすでに浸透していて、例えば「久しぶりに昔の友人から連絡が来て嬉しくて会ってみたら、マルチの勧誘だった..(泣」なんていう経験をしたことがある方も多くいるかもしれません。
完全に違法であると定義されているいわゆる「ネズミ講」または「ピラミッドスキーム」とは違い、「MLMの商法自体は違法ではない」という社会認識の元、近年では特に各種ソーシャルネットワークサービスの拡大と共に、現在においても様々な新興商品 (主に化粧品、健康食品、健康器具等) を扱いながら現れては消え..を繰り返し、存在し続けています。

カナダで生活するにあたり、「日本にいる時にそんなハナシを聞いたことがあったな~/勧誘をしていた知人がいたな~...」ぐらいの認識しかしていない方は、良くも悪くも、その認識を改める必要があるかもしれません。というのも、実はこの商法の本場はアメリカ (またはカナダを含む北米) であり、その規模と (良い意味でも悪い意味でも) その浸透度/認知度は、日本よりもはるかに大きなものとなっています。新生活、あるいは慣れない言語環境において、自ら積極的に他者と関わろうと純粋に努力する過程において、図らずも「MLMへの勧誘」と触れ合ってしまう機会は、日本よりもはるかに多いと言えるでしょう。

弊サイトのスタンスとしては、合法である以上、「MLM」自体を完全に否定するものではありません。あくまでパーソナルファイナンスというコンテクストにおいての評価と、カナダ生活において「MLM」をどう認識するべきかという点を指南できればと思います。

MLMとの向き合い方

知人から直接勧誘を受けた、あるいは、友人が勧誘活動を行っていることを聞いた...等、何らかのきっかけで特定のMLM会社/商品のことを知りたいとなった際、様々な思案の結果、おそらく最終的な心象基準/判断基準となるのは、「1. 怪しくないのか?」、「2. 本当に儲かるのか?」、「3. どう勧誘を断ればよいか? / 自分に勧誘活動ができるのか?」という点に絞られるのではないでしょうか。

1. 怪しくないのか?

カナダにおいては、日本の公正取引委員会に相当する「Competition Bureau」が定める「Competition Act (=不正競争防止法): Section 55.1」において、「MLM」の定義と、違法である「ピラミッドセリング」との定義とが明記されていて、その違いが強調されています。ただし、実際のところその違いとは、(日本における「マルチ商法」と「ネズミ講」の線引きの議論とほぼ同様に)「商品の販売よりも、勧誘報酬が利益の主となる仕組みとなっているか否か」「実際の商品自体に相応の価値があるか否か」...といった、ある意味曖昧な線引きとなっている感は否めません。カナダ政府は、様々な媒体を通じて「MLMは合法、ピラミッドは違法」というアナウンスをしていますが、これは単純に「だからMLMならば安心」というメッセージを示しているのではなく、暗に「定義を外れた活動を行った瞬間に、MLMも即違法扱いとなります」というニュアンスの啓蒙をしていると言えます。つまりMLMは、カナダにおいても、その定義において限りなくグレーに近い商法であるという点は認識しておく必要があります。

2. 本当に儲かるのか?

多くのリサーチ/統計 (例: AAPR study, 2018) によると、MLMで実際に$1でも収益を得られる人の割合は全体の25%程、他の25%程が何とか収支が均衡となる程度、残りの50%は収支でマイナスになっていると言われています。また、収益を得られている人の中でも、副業収入と呼べる程度の額を得られているのは、全体の1%以下であるとも言われています。また、MLMを始めた後、50%の人が1年以内に止め、90%の人が5年以内に止めているとする統計もあります。 MLMで収入を得る為に自らが費やす時間+労力と、得られる可能性のある収益とのバランスを考慮した場合、価値のある「投資行動」であるかという点に関しては、大きく疑問符を付けざるを得ません。
また、上記の「Competition Act」(同じく Section 55) において、「MLMに勧誘しようとする者は『典型的/一般的な参加者が実際にどれくらいの収入を得たか、またはどれくらいの収入を得ることが予想できるのか』を開示する必要がある」と明記されており、これを遂行しなければ違法となります。つまり「本当に儲かるのか」どうかは、客観的に示されたデータをもとに判断することができ、どうひいき目に見ても、ほとんどの場合は「典型的/一般的な参加者は...儲からない」という結論に至ることでしょう。

3. 勧誘活動

「友人/知人を勧誘するのに躊躇する...」、翻って「友人から勧誘を受けてショックだった...」など、MLMの勧誘に関しては、人間関係に変化が生じてしまうことが最大の懸念、または悪印象/不快感を生む原因となります。ただ、これは冷静に考えてみれば当たり前のことです。MLMのキモは「ネットワークを広げれば広げるほど、自分に入ってくる収益が増える」という点。つまり究極的に言えば、それまでの人間関係がどれだけ濃密 (あるいは希薄) であったとしても、「MLMに勧誘する」という行為は、「人間関係を現金化しようと試みている」という行為に他なりません。どんなにポジティブな言葉や数字で着飾ったとしても、あるいは勧誘者自身がその点を認識していないとしても、結果的に勧誘者が行っている行為は、その一点に集約されます。
  • その点を理解した上で開き直って勧誘してくる
  • その点を理解せずに純粋に勧誘してくる
  • その点を理解した上で冷静に勧誘をやりすごせる
  • その点を理解せずに同情/希望の感情を持ってしまい勧誘をやりすごせない
MLMの勧誘とは、まさにそのような四者四様の思いが交錯する人間交差点 (笑 なのです。
ここまで冷静に理解を深めておけば、自分がMLMにどう向き合うべきかという点は、必然的に見えてくるのではないでしょうか。

まとめ

繰り返しますが、弊サイトは「MLM」自体を完全に否定するものではありません。副業として追加収入を得るために日々努力をしている方や、末端で商品そのものを購入することのみで利用している方、あるいは、慣れないカナダでの生活で模索する内に結果的に関わりを持つようになった..なんていう方もいることでしょう。
日本では一切関わることがなく、また勧誘された経験もなく、カナダに来て初めて聞いた...という方は、とにかく自らしっかりとリサーチをして対処を出来るようにしましょう。
個々の経験等から、ある程度の理解を持っているという方は、「(良くも悪くも) 本場はこちらである」という点をしっかりと理解した上で、冷静な関わり方が出来るようにしましょう。



カナダでの投資: Wealthsimple のすすめ 2021-03-19 09:47:00

Wealthsimple

TFSA や RRSP や RESP を既に始めている方の多くは、各種証券/保険会社や銀行を通して、主に Mutual Funds の購入等で長期積立投資を実践していることでしょう。
積立投資にも慣れてきて、マーケットの見方もそれなりに理解出来る様になってきて、「もっと自分でコントロールできる投資をしてみたい」、「個別株やETFなどを、自分の判断で選択して売買してみたい」、「積立として購入し続けるだけでなく、売却して利益を出す投資をしてみたい」...などなど、投資に関してどんどんと貪欲になってくる方もいることでしょう。

近年、新たに「投資を始めたい!」と思っている方にとって、各種投資商品の売買を始められる環境を整えるためのハードルは、益々低くなっています。その中でも代表的なのが、2014年からサービスを開始し、主にミレニアル世代をターゲットに、「コミッションフリー (売買委託手数料無料)」を最大の売りとしてサービスを提供している、Wealthsimple (ウェルスシンプル) です。モバイルアプリを通して、その名の通りとにかくシンプルな使用感でサービスを提供し、大手の Questrade や Qtrade とは一線を画し、近年大幅に利用者を増やしています。

いくつかある Wealthsimple 内のサービスのカテゴリーの中でも、上記のようなニーズに応えていて、管理人自身も利用し、(一切の個人的しがらみやコネクション等全く無しで(笑)) 問題なくおススメできるプラットフォームが、Wealthsimple上の「Self-directed investing」となります。

Self-directed investing

  • 米ニューヨーク市場 (NYSE)、トロント市場 (TSX) をはじめ、アメリカとカナダのメジャーな市場で取引されている株式とETFの売買が可能です。
  • 株式/ETFの売買に関して、いわゆる委託手数料は一切かかりません。ただし、米ドルで取引される株式/ETFの売買に際しては、1.5% の為替手数料が発生します (売買の際に内包されています)。
  • Self-directed investing カテゴリー内で扱われる「アカウント」の種類として、「TFSA」、「RRSP」、「RESP」、「FHSA」等を始めとするいわゆる「Registered (非課税)」アカウント群と、「Non-registered (通常/課税)」アカウントがあり、当然のごとく「Registered (非課税)」アカウントを利用し売買をすれば、キャピタルゲイン等は非課税となります。
  • アカウント内の最低保持額等の制限もなく、株式/ETF等も1株から(銘柄によっては金額指定でのフラクションナルシェア)の購入が可能です。
  • 売買の際の注文の仕方として、いわゆる「成行注文 (Market Buy/Sell)」「指値注文 (Limit Buy/Sell、Stop Limit Buy/Sell)」ともにサポートされています。
  • (2023年より) オプション取引の機能もサポートされています。
シンプルであるが故に、サポートされてない機能、または不便な点:
  • 単純に、上場されている株式とETFの売買のみが可能です。投資信託は売買できませんし、IPO (新規株式公開時の買い) に参加するようなこともできません。また、ショート (空売り) の機能もありません。
  • (資産額によりますが) 銀行等からトランスファーされた資金が実際に使えるようになるまでに、比較的長い時間 (3日程) がかかります。

留意点

手軽であるが故に、投資全般に関しての経験や知識をさほど持ち合わせていない方でも簡単に始められるという利点はあります。しかし、やはり個別株等でしっかりと利益を出すためには、株式を購入する会社/企業の四半期毎の業績報告や業界の動向に関するニュース記事をこまめにチェックするなど、ある程度以上のコミットメントが必要となります。

弊サイトの姿勢としては...、
Wealthsimple の Self-directed investing は、「投資信託等で長期積立投資を既に行っており、投資全般への経験と知識をある程度持ち合わせていて、将来を見据えたある程度の投資資産を既に別に保持しているという条件の上で、余剰資金で、リスクを享受した上で、あえて個別株/ETFでの投資経験を積みたい.. というニーズにおいて、利用価値のある有効な投資チャンネル」である
と考えます。

また、利用の際には、間違いなく「Registered (非課税)」アカウント (目的に応じて「TFSA」、「RRSP」、「RESP」、「FHSA」から選択) での利用を強くお勧めします。TFSA または RRSPFHSA に拠出額の空きがあるにもかかわらず、あえて「Non-registered」アカウントを利用して非課税の恩恵を無下にする理由はありません。しっかりと、それぞれの自分のその時点での拠出限度額を理解した上で資金を移し、利用するようにしましょう。

紹介ボーナス

もし上記の情報等を参考に、新たに Wealthsimple を利用してみよう! と思い立った方がいましたら、是非とも紹介ボーナス ($10) 付きの下記の紹介リンクから、アカウント作成及びアプリのダウンロードへとどうぞ。



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